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動画ろんだん@松田政策研究所㊳~日本の安全保障と機微技術流出規制…中国軍事関連企業と国防七校~

米中デカップリングの中で、中国と取引する日本企業はいつの間にか、米国、中国のいずれからも制裁を受けるリスクが高まっており、これは企業の存立に関わる問題です。ここでは、この問題に詳しい(株)アシスト代表取締役の平井宏治氏が、具体的にどのようなリスクがあるのか、米中の規制の現状を解説し、中国の軍事関連企業や「国防七校」のリストを提示した動画を、その解説とともにご紹介します。

また、松田政策研究所が最近、日本の安全保障問題をテーマに現職国会議員である小野寺五典・元防衛大臣、及び、松川るい・防衛大臣政務官と行った対談も併せて、ご紹介いたします。

●<対談>平井宏治((株)アシスト代表取締役)その1「米中経済戦争激化!日本企業はどうすべきか?経済安全保障の重要性」

米中デカップリングの中で、日本企業はじゃあ、どうするのか。中国との取引をどこまでやるのか、やめるのか…。このことは日本にとってますます深刻な問題になっていきます。現在の事態を日本の経済界はもっと厳しく認識しなければならないでしょう。

中国製造2025は米国を追い抜く軍事技術を目指したもの。米国の国防権限法に続き、日本も外為法の改正で大幅に規制を強化。これは安倍前総理と麻生財務大臣のクリーンヒット。日本企業への指針を平井宏治氏が具体的に示しています。

同氏が番組で披露したリストや軍需産業構造をここでも掲載しています。中国ビジネスに関わる方は必見の実践的な番組です。安易に考えていると、会社の存続すら危うくなるかもしれません。以下、平井氏のご発言のポイントをまとめてみました。

米国と中国の規制の現状をみてみますと、現在の中国の国策とは、一言でいえば「軍民融合政策」。ハイテク技術開発の目的は、一義的には軍事技術のためです。それは戦争の形態が変わったから。一国の科学技術力が戦争の勝敗を決する。制海権、制空権と同様に、知財を制しなければならないとして、中国は2015年頃から軍事方針を大転換しました。技術では欧米や日本が進んでいるので、留学生を送ったり、企業買収をしたり…。あのハイテク技術振興のための「中国製造2025」も軍事目的といって過言ではありません。

かたや米国では「国防権限法2019」が、これも大転換でした。それまでは海外からの投資に対して米国企業の議決権51%を取るものだけをCFIUS(対米外国投資委員会)が審査していました。これが、国防権限法の中に位置付けられた「外国投資リスク審査現代化法」(FIRRMA)で、資本を入れる入れないは無関係に、TID(Technology,Infrastructure, sensitive personal Data)に関わるものは全て審査することになりました。技術情報に外国人がアクセスできる状況について、全てCFIUSで審査されます。

国防権限法には不動産取得も入りました。日本はGATS条約に入ったときに、無差別に買っていいという条項をつけてしまいましたが、そもそも安全保障はGATSの対象外。米国が先鞭をつけてくれましたので、新法を期待したいものです。ちなみに、日本では外為法を改正しましたが、これは前述の米国FIRMMAに近づけたクリーンヒットとされ、安倍政権の功績の一つです。日本も体制は整え、中国からの投資は監視対象下にあります。

以下は、米国国防省が指定した中国共産党系軍事企業のリストなどです。平井氏が番組で示しており、ここに転記します。日本企業が中国との取引で気を付けるべき点です。
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中国に進出している日本企業が特に気を付けるべき中国の法制として「国防動員法」があります。有事には外国企業の資産を中国政府が接収できますし、知財も無効にできます。これは大きなチャイナリスク。しかし、日本企業の有価証券報告書に、事業上のリスクとして、この法律が発動されたら資産がなくなることを明記している会社がどれぐらいあるのか?社外役員や監査役は何をみているのか?という問題があります。この法律を乗り越えてでも中国ビジネスをやる価値がある事業なのか、株主は今後、総会で質すべきでは?

もう一つは「国家情報法」。すべての中国の個人法人を問わず、スパイ活動を義務付ける法律です。有事かどうかには関係ありません。中国人が日本にいれば情報収集をしていると思わねばならない…?ここには、中国政府の情報活動への協力義務が規定、軍事技術のために政府から言われたら抵抗できません。日本人みんなが知っておくべきことでしょう。


●<対談>平井宏治((株)アシスト代表取締役)その2「学術界の技術流出を防げ!千人計画と国防七校とは?」

日本学術会議の真の問題を理解するうえでも、この番組は参考になります。中国への技術流出の問題は産業界にとどまりません。実は、日本の多くの大学が、中国の軍事研究をする大学と提携関係にあります。

民生用の技術でも、中国人留学生や研究交流などを通じて、日本の学界が軍民融合の中国の軍事力をいつの間にか強化している。そこには中国共産党が巧みに構築した体制があります。「国防七校」をご存知でしょうか。この番組に、その情報が出ています。日本と提携している大学一覧も。あの東大も…。

米国も欧州も、この面での規制を強化している中で、現状では、日本が抜け穴になっていると必ず言われることになる…。ぜひ、ご覧いただき、大学関係者にはリスク回避を心がけていただきたいものです。
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「国防七校」とは、平井氏が番組で提示した資料によれば、上記の北京航空航天大学のほか、哈爾濱工業大学、北京理工大学、哈爾濱工程大学、南京航空航天大学、南京理工大学、西北工業大学で、合わせて七校ということです。詳しくは番組をご覧ください。


●【松田学】「速報!ニュース解説」より
 米中デカップリング機微技術戦に関しては、以下3本の番組もご参照ください。
・「情報戦は始まっている!米政府「孔子学院」を外国公館指定へ」

・「中国で『輸出管理法』が成立!外資も適用対象へ」

・「米『クリーン・ネットワーク』発動!」

●<対談>小野寺五典(元防衛大臣、自民党衆議院議員)「安倍政権の外交的成果と積残し課題、そして菅政権に求めるものとは?」

防衛大臣を二度やったから安倍政権の成果を実感できる。前と今とでは大違い。日米同盟が機能するようになり、自衛隊員の安全も高まった。小野寺五典・元防衛大臣と対談しました。

日本学術会議の問題は、最近の推薦の仕方にある。新分野の学者は入れないし、平和安全法制反対派ばかりでは国民の立場を代表できていない。総合的、俯瞰的というのはそういう意味。

・第二次安倍政権の成果をどのように振り返るか。菅政権の課題は何か。

→安倍前総理は日本の存在意義を国際社会の中で上げてくれた。外交安全保障に成果。残された課題が様々、それを菅政権が。デジタル化など日本が遅れていた部分を一気に取り戻す。

・日本学術会議の問題

→もともと学術会議自身に問題がある。自分は研究者の一人だったが、かつては各分野の学会から、メンバーはどなたが良いかという打診があり、各分野の代表がメンバーになり、それが総理に推薦されていた。ところが、しばらく前から、現在のメンバーが推薦者を出すようになった。

そこで、科学技術分野でも経済学などでも新しい理論や分野が次々と出てきても、その分野の大家や先生は学術会議にはおらず、そういう分野の人がメンバーに入ってきづらい。自分の弟子を推薦となると、既存の分野の人が入ってきてしまう。政治家は二世三世だと批判されているが、二世三世でも選挙を経なければならない。推薦だと、同じ色合いの人たちにばかりになる。

今回の6人の人も含めて、人文科学系で、自衛隊を合憲といっている人たちは学術会議メンバーにはあまり見当たらない。平和安全法制もそうだ。ここは、違う意見が入ってバランスをとるべき。国民としては賛否は半々なはず。将来の技術を進める若い人をいれるべき。「総合的、俯瞰的」とはそういうことではないか。議論が矮小化されている。良い方向に改革していだたきたい。

・特定秘密保護法、NSC、NSS、平和安全法制…等、安倍政権のもとで進められた国家機能の強化は、現実に、どのように日本の安全保障に寄与しているのか。

→二度防衛大臣をやったが、一度目は特定秘密保護法ができておらず、作る担当大臣だった。二回目の大臣の時はできたあと。比較すると、入ってくる情報が格段に厚くなった。

それまでは秘密を保護する機能がなかった。海外の情報機関は外に出たら困るので、日本には言わないでおこうとなる。それが機微な情報も入るようになった。北朝鮮やテロ情報も入るものが変わっていた。

平和安全法制については、戦争になったら日米が共同して対処ということが安保条約。しかし、平時から実践に備えた訓練はできなかった。消防団が火事が起きるまで深い訓練ができないなら、いざというときに役に立たない。一緒になって守り合う訓練が普段からできるようになった。

自衛隊が災害救助で海外に派遣。あの準備を日ごろからできるようになった。以前は、派遣の直前に付焼刃的だった。その法律がないので、訓練できなかった。訓練が自由になり、それが自衛隊員の安全も高めることになった。大臣としても大切なのは、日ごろからの訓練でいざというときに安全であること。

・尖閣を含め、いざ日本の有事の際に、日米同盟は現実にどこまで機能するのか。その上で、未解決の課題は何か。

→尖閣に中国の民間人が上陸したときは?こちらの手の内を見せることは言えない。ただ、かなり細かく米国とやり取りしている。警察と海保が一体で動くようにしている。(日本の施政下にあることが安保5条の適用の前提であり、そのうえで実効支配が大事だが、)米国の国防長官とかなり深く突っ込んで確認している。この場合はこう、これは5条適用だというように。安保条約の運用上、きちんと動くがどうかは、確認がその都度必要。

・イージス・アショア停止の問題点は何か。これに代わるミサイル防衛策をどのように組み立てるべきなのか。

→イージスアショアはやめていない。陸上配備をあきらめただけ。いまもイージスアショアを作り続けている。今は海に配備するしかないとなった。予算は余計にかかる。

現実にアショアしか今、日本をミサイル攻撃から守れるものはない。軌道を変化させて攻撃というが、それをやると遠くに届かない。ボールも同じ。北朝鮮と日本は距離があり、本当に遠くに飛ばすなら山のカーブしかなく、それなら撃ち落とせる。変化球のミサイルは、まだ十分なものが開発されていない。

すでに数百発ある山のカーブのミサイルが今の焦眉の課題。距離を稼ぐには技術が必要。

・いわゆる「敵基地攻撃論」についてのご見解。

→飛んできたものを撃ち落とすのは神業。技術力もお金もかかる。撃ってきたらこっちも撃ち返す。日本から何も飛んでこないなら好き放題。なにか返ってくるということなら、次々と打てない。専守防衛の中で相手を叩くこと。自民党としてまとめたが、最終的に政府に任せるとの判断。政府内部で検討中。一定の反撃力で効率が高まる。

・サイバー、電磁波、ドローンなど、ハイテクを駆使した新しい形態の戦争に対し、日本はどのような備えを進めるのか。

→宇宙サイバー電磁波領域を防衛大綱に入れている。ミサイルの前にこられがくると想定すべし。サイバーセキュリティは心配しています。人材が少ない。おそらく、主要国のサイバーセキュリティは軍。国の安全全体をみながらのサイバーセキュリティ。日本は自衛隊の中のサイバーセキュリティ。全体は内閣の中のNISC。どこまでカバーリングできているか。

・日本の安全保障に万全を期す上で、現行憲法は具体的にどのような制約をもたらしているのか。

→実態として日本の防衛が何とか回っているのかもしれないが、やはりひずみがある。自衛隊についいては、「置く」か、自衛隊の名前なのか、自衛権を明確に規定するのか。自衛権の中できちんと対応することを憲法で規定すべし。

自衛隊は必要だが、憲法の条文をみれば、憲法違反と言わざるを得ないと学者たちが言っている。自衛隊は憲法をそのまま読めばこうだという形に変えるべきだ。現状では、合憲であることが難しい。

・防衛費GDP比2%論について

→2%という数値目標で増やすべきものではない。ただ、防衛分野の研究にはもっと金を使うべし。軍事技術から今使われているたくさんの民生先端技術が生まれている。

・米中デカップリングの一方で、中国はいずれ軍事、経済両面で米国を抜く超大国になるとされるが、今後の国際秩序や軍事バランスなどをどのように展望すべきか。日本はこれにどう向き合い、いかなる役割を果たしていくべきなのか。

→これまでは、中国は市場があるということで、安保と経済とでの役割分担の議論だったが、今は米中がトップ争い。米国のトップが揺らぐ。トップを奪われると、世界トップであるがゆえに世界から人材が集まってきた米国がダメなる。そこで米国は、何はともあれトップを守ろうとする。

日本は一つ一つ、これは米国とやっていく、これは地政学的な観点もみて中国と連携していくというやり方が大事。国際的な舞台で中国をどう巻き込んでいくかという難しい役割を日本は担わざるを得ない。

デカップリングの中では、省庁総動員で政府が情報をとり、米国や中国からの制裁措置の発動などを未然に防ぐしかない。官僚は海外勤務でハクがつくとか暮らしがよいという話もあったが、これからは優秀な人が海外での情報収集の役割を担うべき。今とは逆に、本省で国会対策で骨を休めて、海外では必死に働いていただく。オールジャパンで情報とるために邁進してほしい。

…各省庁の官僚にとっては海外の大使館で勤務するときが命の洗濯のときでした。これからは国会で政治家に振り回されるのは適当にあしらって、本業は各国からの情報収集。確かに、優秀な人材の活用とはそういうことかもしれません。デカップリングの世界であるからこそ、霞が関全体が諜報機関になることを民間も政治家も強く求める時代になったといえなくもないと思います。


●<対談>松川るい(防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官、自民党参議院議員)「米国混迷、今こそ”リアル”な安全保障政策が必要だ!」

いまや国防は、さまざまな分野のプロフェッショナルたちが担う、最も知的なハイテク、ハイブリッドのコングロマリット産業と言っていいかもしれません。男の兵隊さんたちの「匍匐前進」の時代からは様変わり。リアリズムを標榜する松田政策研究所チャンネルとして、リアルに防衛を語っていただこうと、防衛大臣政務官に就任された松川るい・自民党参議院議員と二度目の対談をいたしました。

尖閣について、菅総理はバイデンから言質をとったと言いますが、必要なのは「尖閣についての領有権に関する踏み込んだ発言」。これから極左に大きく左右されるようになる、ねぼけたジョーにできるのか?と私は心配するものですが…。

・防衛大臣政務官となられた感想など

→楽しい、やりがいを感じる。防衛という領土・国家・国民主権を守る国家の根幹に携わることができる。加えて、リアルに現場を把握できる。見ると見ないと大違い。外務省にいたときは理屈の上で分かっているつもりだったが、戦略を実際にできるかどうか。具体的に場所として運営しないと。装備品も劣化しないように。訓練しないと有事に使えない。物理的に運用してできるようにする。それが分かっていないとダメ。リアリスティックな防衛はできない。

・現在、防衛省が取り組んでいる優先課題。少子化による要員不足問題への対処について。

→最重要課題は南西諸島防衛、北朝鮮の核ミサイルからの防衛。装備だけでなく、自衛官の安定的な確保も必要。少子化の中でいろいろな工夫をしている。イージス艦に乗ったらプラスアルファとか。しかし、劇的に労働力人口が減っていく中で、ピラミッド型組織だと若い人が入ってこないと。

自衛隊がプロフェッショナル集団として、いろいろな能力、履歴書に書くとプラスになるような。女性を増やさないと。人口の半分は女性。若年層が多い25万の組織の維持は大変。

素地はある。「うさでん」。宇宙・サイバー・電磁波のことを略してそう呼んでいる。新兵器の分野。体力より技術や専門性の分野。妊娠出産に悪影響の及ぶ分野以外は女性が担える。これから5Gの世界だし、電磁波によるめくらましの世界になると、男女の差よりもプロフェッショナルな技術の差になっていく。

男女の差異が必要な業務が減る傾向。面白い。ぜひ、門を叩いてほしい。女性自衛官も、法務業務など弁護士に近い業務、内部の特殊警察的な仕事、輸送機のパイロット、一口に自衛官と言っても多様な業務。映像班もある。ブルーインパルスの後方の撮影。

多様な能力のプロの集まり。朝霞では、戦略論。陸海の能力をどう獲得すべきか。学問的にも面白い。国際法を学生が学んでも実際に使うのは外務省と国際弁護士ぐらい。ミリタリーストラテジーを学ぶと、これは使える。面白い。自分の能力を発揮したいという人にはぜひ。匍匐前進の世界からイメージを変えたい。

・菅総理のベトナムとインドネシア訪問。

→素晴らしい、その前に東京でクアッド。国際会議のついでにやるというものではなかった。コロナの中でわざわざ外相が東京に集まった。インド太平洋戦略を担う4か国。航行の自由と法の支配に裏付けられた自由と繁栄を。しかし、骨格には壁が必要。それが東南アジア。米国か中国かを選ばされるのは迷惑な国々。できれば漁夫の利を得たい。日本が仲介役としていなくなったら困る地域。アセアンが乗るかどうかが大きな影響。

その中核である両国にクアッドのあとに行ったのは大きい。とくにインドネシアは大きい。対中包囲網と言ってはいけない。ソ連と中国は違う。ソ連は西側とは別の体制だった。中国はシステム内勢力。国連とかWTOの中で成長している国。既存の国際協調体制を支えている中核の中で勢力を拡大している。封じ込められるほど小さくないのも、ソ連と違う点。

中国とは違うやり方や価値を。インド太平洋戦略と言うのは、我々とは違う価値とやり方を提示している中国に対して、提示し続けるもの。中国も永遠に変わらないわけではない。習近平以外は違うかもしれない。

・尖閣諸島をめぐる情勢と課題。

→確実に中国が力の面の圧力を高めているのは事実。追尾のやり方も大胆化。デジタル博物館にみられるように、中国のものという宣伝戦。ある日気づいたらということを狙っている。正当性の面でのチャレンジをはねのける努力をしなければならない。

防衛の準備はしっかりとしているが、防衛だけでなく外交でもう一歩。日本の施政下にあるから安保5条発動というだけでなく、尖閣についての領有権に関する踏み込んだ発言を米国にしてもらうことが必要。米国が当然出てくると思わせることが最大の抑止。

・サイバー、電磁波、ドローンなど、ハイテクを駆使した新しい形態の戦争への備え。

 →「うさで」はまだまだ。課題。予算、人員体制も。中国は数万人単位。サイバーセキュリティの日本のレベルの低さはそのとおり。民間の企業が意識を持っていただく必要。サイバーセキュリティ会社がブームになるぐらいに。情報、データを守る、それにお金がかかるということをしないと、非対称。少ないコストで大きな損を回避。民間にやってもらわないと。

技術の進歩で防御が相手側の技術によって変わる。一昔前の19世紀的な技術の発想で考えていてはいけない。専守防衛の精神は変わらないが、技術進歩により、防衛としてやらねばならないことが変わっていく。

・「軍民融合」の中国への技術流出問題

→機微な技術。いまどき、軍用と民生は分けられない。高度なところにおいてセキュリティ・クリアランスが必要。安心できる人に担当してもらう。日本は性善説だが、技術もいろいろな段階があるので、それに応じて性善説、性悪性を使い分ける。

日本の法制度は善人を前提にしている。安全保障上の例外、緊急事態の例外をあちこちに作っていく必要。土地の投資なども。悪用された時のダメージを。悪意のとき、悪意がなくても進むことでよくない結果になるときに、規制できる体制を。

 諜報機関という形の問題よりも、インテリジェンス能力や分析能力をあらゆる分野で。全部つながっている。情報収集が他国以上に必要だという意識が各層、各分野にないと。部署を作っても機能しない。カルチャーの醸成が必要。日本には悪意と有事の想定がない。幸せな国だった。戦後の特殊な状況。米国に警察官の意識があった時代。いろいろな面で複雑系になった。ここだけやればいいという時代ではなくなった。

・防衛費GDP比2%論

→バイデンになると?機微な技術を守る、競争に勝たねばならないという面は変わらないが、トランプ政権は力による対処という意識が強かった。日本に役割果たしてほしいというのはバイデンになっても変わらない。

日本の防衛費は米ドル換算、購買力平価では489億ドル、韓国は526億ドルで、日本は韓国以下。対GDP比では0.9%以下だが、NZは1.3%。どんな防衛が必要?という国なのに。日本が防衛を全うするために必要な予算を確保する必要。数字では日本は多くない。

・今後の国際秩序や軍事バランスの中で、日本はこれにどう向き合い、いかなる役割を果たしていくべきなのか。

→日本の役割は増えていく。TPP11とか。「安心できるネットワーク」。コロナでサプライチェーンが…。必要な物資、エッセンシャルなものはできれば自国で生産。自分で安心できるネットワークの中で調達できる環境づくりが必要。TPP11は感謝されている。それをさらに発展。日本は率いていく重要なポジション。米中に挟まれているというが、米国とは同盟国だが、中国とはすぐそば。中国との安定的な関係は日本の安定にとって死活的。安倍政権下でよい関係になったのはアセット。

中国は力のない国は相手にしない。日米同盟が強固でインド太平洋戦略、TPP11をやっているような国だと、そういう日本と仲良くとなっていく。中国が建設的な存在でいてほしいということを語り続け、対話し続ける必要。だが、安全保障ではビタ一文、譲らない。その能力と意思を備える。日本に手出しをしないほうがよいと思わせるのが安全保障の基本。

外交の背景に力がないといけない。ハードパワーがないと…。防衛力や経済力を背景にしないと。毅然たる態度とともに、より高いレベルでは、建設的な国になれと。中国には、日本とうまくやったほうがいいと、あと30年ぐらい思わせ続けるのがよい。

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プロフィール

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Author:matsuda-manabu
松田政策研究所は、松田学を中心とした講師・研究員が、これからの日本の未来に関する国家像や社会の在り様について総合的な調査・研究 を行い、夢を持てる国づくりの基盤を創り、社会と国家の発展に寄与するのが目的です。

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