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動画ろんだん@松田政策研究所⑳~(特集)新型肺炎を巡る議論~

日本でもいよいよ、都知事による外出自粛要請、緊急事態宣言まで噂されるに至っていますが、新型コロナウィルスをめぐる各界論者たちの議論をご紹介するシリーズ、今回は<その3>です。ここでは、私、松田学からの緊急メッセージをご紹介します。感染拡大といっても、少なくとも日本の場合、PCR検査の限界から、普通の風邪の原因に過ぎない従来の土着コロナウィルスに陽性反応している場合が多いとの、現場臨床医からの告発を受けた緊急メッセージです。
続いて、今回のウィルス騒動は国際社会全体にとって何を意味しているのか、「見えないウィルス」が「見えない戦争」を可視化した…批評家の西村幸祐氏との対談です、そして、日本の対応として厚生労働省など行政の対応はどうだったのか、前厚生労働大臣政務官の上野宏史・衆議院議員との対談を、さらに、政治の側で自民党はどうだったのか、長尾敬・衆議院議員と山岡鉄秀氏との鼎談を、最後に、新型コロナをめぐって私を含め、9人の論者が次々と議論をぶつけ合った討論番組(2月下旬に配信)をご紹介します。

●<一人語り>松田学「新型か土着型か?ある臨床医と生物学者が見た、『日本コロナウイルス』とPCR検査の落とし穴」(チャンネル桜・ビデオレター、3月17日配信)
何が本当なのかわからない、新型コロナウィルス騒動…。私に一石を投じさせてくれたのは、東大医学部を卒業後、臨床の名医として大活躍している私の大学時代の友人が、私たち同窓生に送ってきた次のメールでした。
「皆さんが騒ぎに惑わされておられない事を願っています。『感染拡大が続くコロナ』と報道されていますが、臨床医としての私の目にはどう見ても、『今、新規に発見されている感染者の殆どは中国渡来ではない(おそらく何年も前から日本にいる別の)コロナウイルスでの普通の風邪が少しひどくなって見つかるに至っている』だけに見えます。クルーズ客や観光バス運転手&ガイドさん達は武漢からのウイルスでしょうが、その後はPCRの交差反応という解釈です(散発的な風邪をわざわざPCRで検出している構図)。私は毎日の診察に出る際も街を歩く時もマスクなんかしてません。…中略…手はよく洗ってますけどね。『感染が早く収まる』のではなく『騒ぐ風潮が早く収まる』のを願っています。風邪はいつでも誰でもひきますので。」
このメールについて、これも私の東大の同級生で、現在は正にPCRを研究している某大学教授が、その通りだと同調していました。
前記臨床医は、こうも書いてきています。
「PCRは遺伝子の一部分(正確には2か所)だけ同じなら検出されてしまうので、武漢型コロナと同じ遺伝子構造を保持するコロナは病原性の強弱とは無関係に全部陽性に出る」「クラスターなんて言葉でだまされてますが、人が集まるところに行けば風邪を貰いやすいのは当たり前」なのに、みんな完全に盲目状態になっています。「コロナは新たな感染様式の新次元に突入した」なんて分析はおバカもよいところで、隣近所での風邪が流行っているだけです。」
では、なぜ、真実をわかっている現場の専門家たちは口をつぐのでいるのか?返事は…、
「自己保身が最大のベクトルだと思います。今、『やたらとPCR検査なんかすべきではない』とか『交差検出の可能性が高い』なんて公共の場で言える勇気ある専門家は居ないでしょうね。」
もちろん、新型コロナウィルスに対する警戒を怠ってはいけないでしょう。これまでも多くの風邪の原因になってきたのがコロナウィルス。風邪には特効薬がなく、「風邪は万病のもと」と言われています。感染して重篤化すれば命に関わるのは、新型コロナも同じなのですから。
しかし、自粛モードによる経済不振で自殺者が出たら、それも新型コロナウィルスの犠牲者であることも考えるべきでしょう。

もしかすると、日本で新型コロナの感権者が増えているといっても、陽性判定されている場合の多くが、普通の風邪の原因となっている土着のコロナウィルスなのかもしれない…。PCR検査には、①感度、②特異性、③定量性といった観点からいろいろな問題があり、掲げたPPのような誤判定が容易に起こるそうです。

もちろん、真正武漢ウィルスなら話は別の面はあるかもしれません。この医師も、それが怖いウィルスである可能性は否定していません。死者がやたらと多いイタリアなども真正武漢…?ただ、少なくとも日本は少し違うようです。

 

●<対談>西村幸祐「今こそ世界史的な国家戦略を!戦略転換を許すな!見えない戦争が見え始めた。」(ゲスト:批評家 西村幸祐氏)

「見えないウィルス」が「見えない戦争」を可視化した…。今回の新型コロナは分断化へと向かう世界秩序の大変動を明確化させるものかもしれません。グローバリゼーションからナショナリズムへ…。
他方で、今回の事態を奇貨として、自らを加害者から被害者へ、そして世界の救済者へと変身させる中国共産党のしたたかな戦略は、早速、感染者が急増するヨーロッパを一帯一路の秩序へと取り込もうとしているかのようです。グローバリゼーションのシンボルでもあったEUは解体へ…?非民主主義の独裁体制が主宰する世界秩序の形成をどうストップさせるか。

西村幸祐氏と行った対談は、もともとはメディア問題を切り口としたものでした。冷戦体制崩壊後、最後に残った冷戦時代の壁は「東京の壁」。その東側には反日左翼、朝日、毎日、共同通信…がいる。同氏は、今回のコロナ騒動は、「東京の壁」にひび割れを起こす3度目の出来事になる、としていました。

以下は、この番組に関連して、私が3月23日のメルマガ「松田学通信」のコラムに記載した内容の抜粋です。

―中略―したたかな中国共産党です。そもそも長期戦略を立てるのが彼らの得意技。2049年の中華人民共和国建国百年に最大最強の国家となって世界を制覇する、と公言しているのはよく知られた事実ですが、その目標に向かって中国共産党は動いています。そのなかでの余計な事件が、今回の新型コロナ問題を発生させてしまったこと。これを奇貨として、この長期戦略の遂行に資する短期の戦略をすぐに決めたようです。

それは、まず、加害者が被害者へとなりかわること。これは歴史的にみても中国の常套手段であり、かつて日本の居留民を救うべく起こった上海事変が「侵略」になりかわった通りです。中国の保健当局は「ウィルスの発生源が中国だという証拠はない」…。新華社からは「在日本ウィルス」、「在」を抜かすと日本で発生するウィルスになります。

次に、中国は、世界を救ったのは我々だと言い始めました。中国が世界の救世主…?

―中略―街がほとんど封鎖状態となったイタリアで、Youtubeに「中国がイタリアを助けている」旨のプロパガンダを流しているのが、中国系のメディア配信だそうです。イタリアがんばれ」…と。イタリア人は日本人と似て、お人好しで情緒的…「グラーツィエ」。
ウィルス流入に加え、イタリアでここまで事態を悪化させたのは、医療体制の不備ですが、原因は、財政状態の悪いイタリア政府へのEUからの指令に基づく歳出削減で、医療費を大幅に削ったことでした。そのようなEUのあり方まで問われてくるかもしれません。

もはやグローバル幻想は打ち砕かれ、ナショナリズムが見直されています。すでにトランプ政権の誕生が、世界の新しい趨勢を示していました。今回、「見えないウィルス」がもたらしたのは、世界の分断化のなかで起こっている「見えない戦争」の可視化だった…。
中国が覇権秩序を打ち立てんとしていることに対して、米国がそれを許すまじとしている。こうしたせめぎ合いの構図を新型コロナが可視化し、新しい秩序の必要性を国際社会に気づかせた…。

大統領選に向けて「武漢ウィルス」と戦う姿勢をアピールするトランプ大統領が「チャイニーズウィルス」と言えば、中国外務省報道官は「アメリカ軍が武漢にウィルスを持ち込んだ」。西村氏は、このせめぎ合いのなかで中国は新型コロナが実は細菌兵器であることを逆証明してしまったとしています。そのことが暴かれることを脅威と感じているからこそ、アメリカのウィルスだと言い、武漢で多くの犠牲者を出すことでアメリカのウィルスを防いだのだという脚本で、被害者かつ救済者としての中国をアピール…。日本のメディアは中国の広報戦略に屈しているのか、細菌兵器はあり得ないとし続けていますが…。

WHOのテドロス事務局長がパンデミック宣言を行った記者会見で、彼が重要なことを言っていることを日本のメディアは報道していません。曰く「ヨーロッパがパンデミックのセンターになった」、だけでなく、もう一つ、「中国はエピデミックを食い止めた」…。
パンデミックが感染症の世界的な流行を意味するのに対し、エピデミックとは、地域、エリアの中での感染を意味します。武漢で発生したウィルスは、中国国内で終わった。いま世界で広がっているのはヨーロッパが震源地だ…。

テドロス氏といえば、一帯一路で中国ベッタリのエチオピアの閣僚出身で知られていますが、もとは毛沢東主義の極左ゲリラ組織に所属していた人。この発言は、中国の意向を受け、パンデミックの加害者をヨーロッパに転嫁するものです。WHOは中国と一体だとみるべきでしょう。

―中略―松田政策研究所のチャンネルで、現職の自民党国会議員をはじめ、色々な方々と対談していると、どうも、日本の政界や経済界、メディアには媚中勢力がはびこっていて、それが今回の新型コロナ対策に関する安倍総理の対応にも大きく影響してきたことが伝わってきます。日本の政界全体の対立軸は、親米派(清話会)と親中派(旧田中派の流れ)で割れる自民党のなかにあるとの説も…。だから、その二股をかけて政権を安定させてきた安倍総理は、保守が期待する断固たる措置に簡単には踏みきれなかった…。
2月末からの総理主導での一斉自粛措置は、親中派を切り離した危機管理体制の構築に向けた保守政治家としての安倍総理の決断だったとの見方があります。

世界秩序が大きく変わるとき、中国の周到なプロパガンダに毅然と立ち向かい、非民主主義の一党独裁体制が主宰する世界秩序の形成にストップをかけるために、日本はどうすべきか。新型コロナが投げかけた問題とは、これだったのかもしれません。
2049年への長期ビジョンに対抗できる世界史的な視点から「日本新秩序」のストーリーを世界に打ち出せる真の保守政治こそが、日本の政治には問われていると思います。―

●<対談>上野宏史・前厚生労働大臣政務官「厚労省はほんとはどんな役所?霞が関改革の必要性を訊く!」(ゲスト:自民党衆議院議員 上野宏史氏)
コロナ対策で大わらわの厚生労働省とは、どんな役所?…みんな真面目に一生懸命、仕事をしている役所。残業時間は圧倒的に多い。今回のコロナでも人員が足りない…。
私とはかつて、同じ次世代の党の国会議員の同志としてともに政治活動をした前厚生労働大臣政務官の上野宏史・自民党衆議院議員と語り合いました。

感染症は専門性の高い分野。人員不足の中で、今回は感染症の専門家以外の人たちも人員としてかき集められているが、やはり、感染症で動ける専門的な実働部隊が必要。
何が正確な情報かわからなかった。特に武漢からの情報が不足していた。中国の状況、ウィルスの性質…。国民が過剰な対応で、委縮が起こらないために、正確な情報発信も課題。
米国のCDCのような行動のできる組織の整備が必要。政府職員には、毎年、定率での定員削減圧力がかかっているなかでも、必要な組織は必要な組織として必要。削減の達成のために現場の人員を削減しているが、もう少し考えるべきだし、公的部門の役割をもう少し認めるべき。

昨年噴出した統計不正問題は…?意図的に悪気があって役人が不正をやったというものではない。仕事が過剰な中でのミスや、できなかったことがあったというのが実態。誤りがあったときは公表し、是正し、国民に説明するということがもっと必要だった。統計部門は人員削減のターゲットになりやすく、人員不足。大事な部門なのに。
官僚には現場に触れる余裕がない。経産官僚から政治に出たのは現場の感覚をもちながら政策をつくりたいと思ったから。役人は私利私欲でやっている意識はないし、強大な権限維持と言われるが、権限があってもどうということでもない。何をやるべきかを根底にもって仕事をしている集団。

…上野宏史議員といえば、少し前に、外国人在留資格を巡る口利き疑惑で週刊誌やテレビで酷くバッシングされた政治家。今回はこの話題は出しませんでしたが、上野議員をよく知る私が最初からフェイクだと思っていたとおり、まったくの事実無根でした。この番組でも、そんな不正をすることなど考えられない、真面目すぎるほど真面目な政治家であることがおわかりいただけると思います。メディアがどれだけ国民にウソを流しているか。
新型コロナについても、今回の対談で浮き彫りになったように、何十年にもわたる行革行革…の流れのなかで、危機管理に向けた国家体制がどれだけ脆弱になっているか、上野議員の誠実な語り口なら、ご納得いただけるものと思います。


●<鼎談>長尾敬、山岡鉄秀「長尾たかし議員に訊く!我々は少数派!政府の危機対応とその評価」(ゲスト:長尾たかし衆議院議員&情報戦略アナリスト山岡鉄秀氏)
今般の新型コロナウイルスに対する危機管理はどうなっているのか、特措法の改正で緊急事態の発動はあるのか、そもそも自民党のなかはどうなっているか…?どうも、自民党で親中派(旧田中派)がマジョリティであることが、安倍政権による断固たる危機管理を鈍らせてきたのかもしれません。

松田政策研究所と連携している山岡鉄秀さんとともに、自民党の保守派論客である長尾敬・衆議院議員と鼎談をいたしました。
政治とは、建前を前面に出し、わからないようにどう本音を織り込むかだ…。自民党は党の目的が憲法改正だから、改憲は誰も否定しない。しかし、保守的な考え方を根拠に動いている議員は自民党の中でも少数派…。改憲が必要だと考えている議員は党内では半数に満たないのが実態…これが真相のようです。
中国からの入国を全面的に止めるべきだというのは、7~8割がそう言っていたが、文書にはならず、ひな壇では、そういう意見もある、で括られた。ひな壇の裏側には別の意見があるようだ。習近平の国賓来日を良いことだと言っていた議員も確実に存在する。それはマスコミなど世の中全体もそうだ。我々保守派は少数派。

今回、新型コロナウィルスでも緊急事態の発動が可能になるように改正された新型インフルエンザ特措法は、長尾議員が民主党政権時に立法に関わったもの。そこで緊急事態発動の要件として想定されていたのは、スペイン風邪のときの致死率2%。しかし、今回のコロナの場合、その分母の感染者数の数字が分からない。コロナウイルスには7種類あり、今回の新型、サーズ、マーズ、残りは風邪。全世界的に、今回の新型も半分ぐらいが回復している。「わかる感染症」。インフルエンザで致死率2%なら分母が分かる。それで感染率が20%なら緊急事態宣言になるだろう。しかし、恐らく、新型コロナで宣言は出ない。何人かかかったか分からないから。

…しかし、危機管理とは未知のものへの対策なので、色々なことが分かってからでは遅いのでは?

現在、検査に当たっては、第一次スクリーニングを経て、第二次でインフルエンザのスクリーニングを行い、それでも対処できない場合にPCR検査に移行する。しかし、これも、本当は陰性なのに陽性が出てしまうことが5%は出る。かかっていないのに陽性反応が出て、それで隔離、入院となると人権問題。だから一次、二次のスクリーニングをやっている。
いまはとにかく移動しないこと。密閉、近距離、しゃべっている、この3要素が良くない。これを避ける。ただ、換気をしているならよいしし、外ならOKなど、自粛措置の弾力化は可能。
日本の措置は最終的には致死率で評価されるだろう。他国は早期の全面封鎖、日本は後手だった、しかし、最後は…、の検証になる。思っていたより恐ろしいウィルスか、思っていたより軽いウィルスか、それがいずれ明らかになって、評価が決まる。
当初から武漢やWHOからの情報は日本政府も信用していなかった。チャーター便が帰ってから、日本独自の検体で科学的な根拠に基づいた判断ができるようになった。中国からの情報を厚労省は武漢が閉鎖された1月下旬でももらえていなかった。
外国人共生社会への流れのなかで、かねてから米国のCDCのような組織をつくるべきとの議論はあったし、病院船も3・11のときに超党派議連をつくった。政治も有権者も、そのときは火がついても、忘れてしまう。
…いずれにしても、国家が存在することの基本にある危機管理や政府機能の構築に向けて、いまの自民党ではできていない本物の保守政治が必要になっていると思います。


●<討論>松田学等9名出演「日本よ今、闘論!倒論!討論!2020『激動するアジアと世界経済の行方』」(チャンネル桜、2月22日配信)
「チャンネル桜で新型肺炎について国民に告ぐ」…と書くと大げさかもしれませんが、危機管理モードに入っている安倍政権、どうも、事態を国民に丁寧に伝え、リスクに対する正確な認識を共有するという、危機管理の基本が欠けているのかもしれません。
このチャンネル桜の3時間にわたる討論番組は、諸般の事情からタイトルは少し異なっていますが、中身はもちろん、新型コロナウィルス。私からは、国際秩序における中国デカップリング論や経済への影響を述べたほか(1時間目)、松田プランを中心とする財政政策に関しても発言をしています(3時間目)。2時間目もちょくちょく発言していますが、私からのまとまった発言は1時間目と3時間目です。

パネリストは次の面々。
安藤裕(衆議院議員)、金子洋一(前参議院議員)、田中秀臣(上武大学教授)、藤和彦(経済産業研究所上席研究員)、松田学(松田政策研究所代表、元衆議院議員)、宮崎正弘(作家・評論家)、室谷克実(評論家)、渡邉哲也(経済評論家) 司会:水島総

私はあちこちで発言していますが、以下、4カ所だけ、まとまった内容を発言した箇所を経過時間表示でご紹介します。
・0時間11分26秒~0時間15分47秒(中国デカップリング、経済への影響、日本の対応)
・2時間29分14秒~2時間35分12秒(求められて「松田プラン」と財政政策について述べた部分)
・2時間53分09秒~2時間53分41秒
・3時間04分10秒~3時間05分00秒(危機をチャンスに)
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Author:matsuda-manabu
松田政策研究所は、松田学を中心とした講師・研究員が、これからの日本の未来に関する国家像や社会の在り様について総合的な調査・研究 を行い、夢を持てる国づくりの基盤を創り、社会と国家の発展に寄与するのが目的です。

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