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次世代の党、みんなの党、民主党の有志国会議員で「保守」とは何かを研究。

 政治の世界では、「保守」対「革新(リベラル)」という対立軸が常に語られます。しかし、そもそも「保守」とは何なのか、私も何年も考え続け、著書にもまとめてきたテーマですが、なかなか明確に定義できるものではありません。8月28日、日本では保守の論客を代表する学者として著名な中西輝政・京大名誉教授をお呼びして、神奈川県の鎌倉方面のホテルに泊まり込んで、9名の各党国会議員が一泊二日、みっちりと議論しました。中西先生からは目の覚めるような論点が次々と飛び出し、誠に充実した研鑽の場となりました。
 参加メンバー等については、下記の新聞記事の通りです。

(クリックして拡大)
                            
 最初のテーマは、「日本における保守主義とは」…第一に、物質に対する精神の優位。モノと心のバランス、第二に、理想主義…。それも、他人の尺度によって語られる理想ではなく(この点が革新とは異なる)、自らの尺度で物事を考え、真実なるもの、永遠なるものを希求し、本当の進歩を考える。昨日はできなかったことを、今日はできるようにしていく。今日より明日を良くしていく。常に進歩を考える。それは漸進的な変化であり、バランスや平衡を重んじる。そして寛容である。寛容、平衡、忍耐、理性、品位、品性を重んじる態度であり、この点で、保守主義は、ややもすれば感情的で非現実的な「右翼」や「反動」とは区別される。第三に、国家と民族である。そこには現実主義があるが、単なるリアリズムではなく、高邁な理想がある。国家の役割として、国防、豊かさ(経済)だけでなく、国民精神の確立(アイデンティティーの確保)を重視する
 以上だけでも、「保守」について開眼させられますが、ここから、日本の政治のあり方、政策の基軸とすべきものは何か、そして第二のテーマ「保守に立脚した国づくりとは何か」へと次々と議論が発展していきました。夕食会での談論風発を経て、二日目のテーマは「これからの日本の世界戦略とは」…。ここには書ききれませんので、私なりに、中西先生から受けた啓示を踏まえて、今後少しずつ、保守主義とは何ぞやに関して、まとめていきたいと思います。
 拙著「国力倍増論」を上梓したばかりの私として、この場で触発された疑問点を中西先生に次々とぶつけましたが、私が日ごろから保守主義について考えていることがそう間違っていないことも確認されました。


「講師の中西輝政先生(京大名誉教授)」

 ウクライナ問題を契機に、国際秩序が新たな枠組みへと組み替えられようとしているこんにち、世界を読む中西先生の慧眼には敬服しました。特に、日米関係も、戦後、自民党が担ってきた日米関係から、本音のレベルでの新しい日米同盟へと進化する局面になりつつあること、これからの世界秩序に大きく作用するのがドイツと日本であることなどは、一般にあまり意識されていない論点だと思います。
 戦後の日本には本物の保守は未だ存在せず、その担い手は決して自民党とはいえなくなっている中にあって、今後の政治の軸は保守二大勢力へと収斂すべき歴史的必然性があるとの点は、大いに得心させられたことでした。

 さて、この集まりを機に我々は、次の二つを合意しました。一つは、国家安全保障基本法の制定ということで連携を進めること、もう一つは、朝日新聞が誤報を認めたことで再び国政でも焦点が当たることになった従軍慰安婦問題につき、福島原発に関する国会事故調と同様の調査検証機関を政府ではなく国会に設けることで、協調していくことです。
 これから「本物の保守」の軸を日本の政界に打ち立てていくためには、多くの政策分野において、例えば、経済政策、社会保障、道州制など国と地方との関係、さらには移民問題など個別のイシューについても、「保守」に立脚した政策の方向性とは何なのか、保守系議員の間で一定の合意を形成しておく必要があります。今回のこの場で私なりの考え方の一端を皆さまに披露しましたが、そのような議論を少しでもできたことも収穫だったと思います。
 日本が置かれていくことになる時代状況は、保守主義こそが有権者にとっての意味ある選択肢になることを強く示唆するものと考えます。これから、長くても実りある道を力強く歩んでいきたいと思っております。


「合宿した場所はこの近くです」
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松田政策研究所は、松田学を中心とした講師・研究員が、これからの日本の未来に関する国家像や社会の在り様について総合的な調査・研究 を行い、夢を持てる国づくりの基盤を創り、社会と国家の発展に寄与するのが目的です。

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