松田まなぶ 潮流発電@沖縄
- 2013/10/11
- 21:39
原発の次は海洋エネルギー…。10月8~9日、衆院内閣委員会の視察で沖縄に出張しました。

この写真、風力発電の風車ではありません。潮流発電の装置です。沖縄科学技術大学院大学(OIST)が研究しており、通路に展示してあります。ちょうど、この30倍の大きさの装置を300機、海中に設置するだけで、なんと、原子炉1基分の発電量が賄えるそうです。海面下100mほどの比較的潮流の安定した位置に設置し、潮流の速さは秒速1m(人間のゆるやかな徒歩に近い速度)程度で十分だそうです。
そういえば、潮流発電を実用化できるのは世界でも、潮の速い日本周辺海域とカリブ海だと聞いたことがあります。自然エネルギーといえば、現在の技術では、それだけでは化石燃料や原子力に代わる基幹エネルギーとしての位置づけを得るのは困難だと考えるのが普通です。しかし、この大学でそういう説明を聞くと、日本なら案外、脱原発に向けたチャレンジとして現実的かもしれないという思いがいたしました。
課題は海からの送電ですが、近海でも潮流発電が可能な場所はあるということです。実用化に向けた資金も課題です。大手企業との提携か、ファンドの仕組みが必要だということでした。安定した風に恵まれた欧州なら風力発電かもしれませんが、日本のような気象条件を考えると、技術はあるのですから、むしろ潮流発電にチャレンジしてはどうでしょうか。
この沖縄科学技術大学院大学、素晴らしい場所に立地しています。写真は、大学から沖縄の青い海を展望したものですが、世界中から集まる研究者たちが居住する家々が写っています。これだけ落ち着いた美しい環境ですから、さぞや、研究や国際的な交流にも没頭できることでしょう。内閣委員会をここで出張開催したいという声も。

ところで、日本の場合、海洋だけでなく、森林資源の活用もあり得るかと思います。太陽光発電ではなく、太陽熱
を活用した給湯システムで地域の冷暖房を賄うことは技術的に可能です。ただ、太陽は日照が安定していないので、それを補ってエネルギー供給を安定化させる方策として、木材(木屑)を活用することが考えられます。森林資源で地域のエネルギー供給を賄っている事例として、オーストリアのハンガリーとの国境に近いギュッシングという町が有名です。私はかねてから、兵庫県淡路島の地域再生構想を提唱してきましたが、その要素の一つに、こうした環境対応型で循環型で地域資源を活用したエネルギー技術があり、かねてから『ギュッシング・モデル』に着目してきました。藻谷浩介さんの近著『里山資本主義』にも詳しく紹介されています。
海に囲まれた国であり、国土の3分の2が森林の国であるニッポンだからこそ、そうした豊かな自然を活かして、自然と共生する新エネルギー体系の構築で世界をリードする国でありたいと願うものです。
この沖縄出張も、8月の欧州出張と同じく、内容豊富で、今後の国会審議の上でも得るところの多い視察となりました。このように、内閣委員会は仕事大好きですが、食べるのも大好き、せっかくの沖縄です。沖縄料理も堪能しました。写真は豚足を揚げたもの。
沖縄出張の全体については、改めてご報告いたします。


この写真、風力発電の風車ではありません。潮流発電の装置です。沖縄科学技術大学院大学(OIST)が研究しており、通路に展示してあります。ちょうど、この30倍の大きさの装置を300機、海中に設置するだけで、なんと、原子炉1基分の発電量が賄えるそうです。海面下100mほどの比較的潮流の安定した位置に設置し、潮流の速さは秒速1m(人間のゆるやかな徒歩に近い速度)程度で十分だそうです。
そういえば、潮流発電を実用化できるのは世界でも、潮の速い日本周辺海域とカリブ海だと聞いたことがあります。自然エネルギーといえば、現在の技術では、それだけでは化石燃料や原子力に代わる基幹エネルギーとしての位置づけを得るのは困難だと考えるのが普通です。しかし、この大学でそういう説明を聞くと、日本なら案外、脱原発に向けたチャレンジとして現実的かもしれないという思いがいたしました。
課題は海からの送電ですが、近海でも潮流発電が可能な場所はあるということです。実用化に向けた資金も課題です。大手企業との提携か、ファンドの仕組みが必要だということでした。安定した風に恵まれた欧州なら風力発電かもしれませんが、日本のような気象条件を考えると、技術はあるのですから、むしろ潮流発電にチャレンジしてはどうでしょうか。
この沖縄科学技術大学院大学、素晴らしい場所に立地しています。写真は、大学から沖縄の青い海を展望したものですが、世界中から集まる研究者たちが居住する家々が写っています。これだけ落ち着いた美しい環境ですから、さぞや、研究や国際的な交流にも没頭できることでしょう。内閣委員会をここで出張開催したいという声も。

ところで、日本の場合、海洋だけでなく、森林資源の活用もあり得るかと思います。太陽光発電ではなく、太陽熱

海に囲まれた国であり、国土の3分の2が森林の国であるニッポンだからこそ、そうした豊かな自然を活かして、自然と共生する新エネルギー体系の構築で世界をリードする国でありたいと願うものです。
この沖縄出張も、8月の欧州出張と同じく、内容豊富で、今後の国会審議の上でも得るところの多い視察となりました。このように、内閣委員会は仕事大好きですが、食べるのも大好き、せっかくの沖縄です。沖縄料理も堪能しました。写真は豚足を揚げたもの。
沖縄出張の全体については、改めてご報告いたします。

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