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松田まなぶ 南足柄の農業 tvkで番組収録

 神奈川県と言えば、横浜市や川崎市、相模原市といった政令指定都市に代表される都会をイメージされる方が多いと思いますが、実は、神奈川県の産業として農業は無視できない存在です。農業産出額では沖縄県とあまり変わらない水準で、東京都や大阪府よりもはるかに多く、富山県や石川県や福井県、奈良県や京都府、滋賀県や山口県、島根県や鳥取県、香川県よりも多いのです。
 箱根に近い南足柄市では、日本の農業全体の課題解決の上で、最先端モデルを生み出しています。挑戦者は南足柄市の農業委員会の事務局長をされてきた古屋富雄さん。きっかけは、同氏から、議員会館の私の部屋に、彼の新刊の著作「兼業サラリーマンの力~農業の新しい時代が始まる~」が送られてきたこと。数ページ目を通しただけで、「これだ!」

 早速、テレビ神奈川の私の番組で取り上げることにしました。
 8月4日、週末ファーマーが農作業をしている日曜日、収録に出かけました。
 かつてNHKのクローズアップ現代で取り上げられた際には、「日本の農業就業人口260万人に迫る200万人の人々が貸し農園を利用」、「都心の昼休みにビルの屋上で野菜作りをするOLさん」、「不動産業者も都心で借り手のつかない駐車場の一画を貸して農園に改造したら月5,000円の区画がすべて埋まってしまった」、「サラリーマンが出勤前に畑を耕す姿」などが話題になりましたが、要するに、一般の人が農業に参入する時代を先導しているのが、古屋さんです。
 まさに、人口減少時代のソリューションの一つである「一人二役三役」時代のモデルであり、低迷する日本の農業に新風を吹き込むものと思った次第。

 考えてみれば、人々が何に価値観を感じるかは時代とともに変化していきます。かつては生活必需品がそうでしたが、豊かな社会になるにつれて、テレビやクルマなどの耐久消費財に価値観の軸が移り、大衆消費社会と産業社会の時代になりました。しかし、もはやモノに満ち溢れて買いたいものがだんだんなくなってきたのが、脱産業社会であり、高度な成熟社会です。これからの21世紀型の価値とは何か…。
 私は、少なくとも「健康」、「環境」、そして「食」がそうだと思っています。現に、日本では最近、若い人の間で食と農を一体のものと捉えられ、農業や食の安全安心への関心が高まっています。食品偽装や農薬使用の問題もあったでしょう。家族の食べるものぐらいは自給自足でという考え方も強まっています。

 欧州ではドイツのクラインガルテンやロシアのダーチャといった、滞在型菜園、あるいは週末型別荘付農場が、だいぶ以前から普及してきました。
 いま、農業といえば、TPPを契機に、国際競争力強化のための大規模化が課題とされていますが、それだけが農業の課題ではありません。国民が新たな価値創造や生き甲斐を追求する「厚生」や国民幸福度、ナショナル・ウェルフェアを高めることが、経済活性化につながる。経済的価値と人間的価値を両立させる道を追求する。その上で、農業は重要な分野になっていると思います。
 加えて、国土の保全、有効利用という観点からも、全国の耕作放棄地が40万ヘクタール、東京都と大阪府を合わせた面積に近いものとなっている状況をなんとかしなければなりません。「豊芦原瑞穂国」の日本の原風景は、私たち日本人の宝です。

 問題の背景には、農業人口の高齢化があります。
 日本の農家の平均年齢は2010年で65.8歳、65歳以上の割合は全体の61%で、農業就業人口はここ15年で150万人も減少しました。要するに、若者世代にとって農業が魅力的な産業ではなくなり、あと10年も経てば、日本の農業には担い手がいなくなって、産業として成り立たなくなる状況にあります。これではそもそも、食料自給率の維持向上など最初から望むべくもありません。
 課題解決の道は、一般の人々に少しでも農業の担い手として参入していただくことにあります。
 そもそも国民に選択肢を与えるのが、「自立」を基本にした経済のあり方ですが、日本の場合、憲法で保障されているはずの「職業選択の自由」が農業にはありません。それが農地法でした。これは2009年に改正されましたが、参入事例は必ずしも多くありません。神奈川県の南足柄市が数少ない成功事例です。

 番組は、テレビ神奈川で毎週水曜日午前9時~9時半「イイコト、ハートフルナビゲーション」の中の10分程度のコーナー「松田まなぶのカナガワ未来レポート」で、恐らく、9月の前半に2~3週にわたって放映されます。ぜひ、ご覧ください。

収録の様子を少しだけ写真でお伝えします。

①脱サラして本格農業に就農した久保寺さんの農場取材。
$松田まなぶ(松田学)のブログ

②同。とにかく農作業が好きで、この生活に生き甲斐を感じておられます。
$松田まなぶ(松田学)のブログ

③久保寺さんが育てた作物。
$松田まなぶ(松田学)のブログ

④新規就農ファーム。
$松田まなぶ(松田学)のブログ 
 
⑤「兼農サラリーマン」をされている石井さんの果樹園で育っているイチジク。
$松田まなぶ(松田学)のブログ

⑥石井さんは、早朝5時から7時まで収穫して農協に産品を持ち込んでから会社に出勤する、といった生活で、周囲の農家の指導を受けながら、今ではプロ顔負けの「イ農ベーション」を次々と自らの果樹園で起こしています。
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⑦とれたてのイチジクを食べる松田、めちゃくちゃ美味しい!
$松田まなぶ(松田学)のブログ

⑧古屋さんと対談。
$松田まなぶ(松田学)のブログ

 松田まなぶは、南足柄市が生み出したシステムを全国共通のものにしていくことに政治家として貢献していきたいと思っています。

 この南足柄市のチャレンジの意味について、まとめました。
 ご関心のある方は、こちらをお読みください。
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Author:matsuda-manabu
松田政策研究所は、松田学を中心とした講師・研究員が、これからの日本の未来に関する国家像や社会の在り様について総合的な調査・研究 を行い、夢を持てる国づくりの基盤を創り、社会と国家の発展に寄与するのが目的です。

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